2021/6/15 読了 著者 : マーセル・セロー / 訳:村上春樹「極北」 (中公文庫)
f.2021/6/15
P.2020/3/6
P.2020/3/6
★5
from amazon site
人類が今後直面するであろうディストピアを、タフでハードながら人間のヤワな部分も含めて描く小説。細部の描写が全体の説得力を強固にしていて、気持ちがいい。こんな物語をいつか書いてみたい。
作品紹介・あらすじ
極限の孤絶状態に陥り、酷寒の迷宮に足を踏み入れた私の行く手に
待ち受けるものは――
最初の1ページを読み始めたら、決して後戻りはできない。
予断を揺るがし、世界の行く末を見透かす、
強靱なサバイバルの物語。
この危機は、人類の未来図なのか。
村上春樹が紹介した英国発の話題作、いよいよ文庫化。
著者プロフィール
マーセル・セロー(Marcel Theroux)
1968年ウガンダ生まれ。イギリスの脚本家、作家、ブロードキャスター。
日本人の美意識「わび・さび」を主題とするTV番組を数多く手がけている。
父親は作家のポール・セロー(Paul Theroux)。兄は作家、TV脚本家のルイス・セロー(Louis Theroux)。
2002年に発表した小説『ペーパーチェイス』でサマセット・モーム賞を受賞。『極北』で全米図書賞及びアーサー・C・クラーク賞の最終候補。「主要な文学賞が見過ごしている格別に優れた作品」に贈られる、フランスのリナペルスュ賞を受賞。2014年、ジョン・W・キャンベル記念賞を『Strange Bodies』で受賞。