2021/8/29読了 村上春樹 柴田元幸「本当の翻訳の話をしよう 増補版」 (新潮文庫)

2021/8/29読了 

村上春樹 柴田元幸

「本当の翻訳の話をしよう 増補版」 (新潮文庫

 

f.2021/8/29
p.2021/6/25
★4

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「村上さん、なんでそんなに翻訳が好きなんですか」「暇があるとつい翻訳しちゃうんだよね」そんな二人が語り尽くした対話全14本!
〝翻訳は塩せんべいで、小説はチョコレート。交互に食べて、あとは猫がいれば、いくらでも時間が過ぎちゃう〟という「翻訳家」村上春樹が、盟友・柴田元幸とともに語り合った対話全14本。海外文学から多くのものを受けとってきた二人が、翻訳という仕事の喜びと苦労を語りつつ、意外とも思える饒舌さで「作家」村上春樹の創作の秘密が明かされる、必読の対話集。7本の対話を追加した増補決定版。

目次

まえがき 柴田元幸

OPENING SESSION 帰れ、あの翻訳
僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(I)
饒舌と自虐の極北へ――フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』をめぐって
ハーディを読んでいると小説が書きたくなる――トマス・ハーディ『呪われた腕』をめぐって

INTERLUDE 公開翻訳 僕たちはこんな風に翻訳している

僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(II)
雑然性の発熱――コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』をめぐって
共同体から受け継ぐナラティヴ――マキシーン・ホン・キングストン『チャイナ・メン』をめぐって

INTERLUDE 日本翻訳史 明治篇 柴田元幸

僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(III)
闇のみなもとから救い出される――ジェイムズ・ディッキー『救い出される』をめぐって
ラードナーの声を聴け――リング・ラードナー『アリバイ・アイク』をめぐって

INTERLUDE 切腹からメルトダウンまで 村上春樹

僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(IV)
青春小説って、すごく大事なジャンルだと思う――ジョン・ニコルズ『卵を産めない郭公』をめぐって
一九三〇年代アメリカの特異な作家――ナサニエル・ウエスト『いなごの日/クール・ミリオン』をめぐって

INTERLUDE 翻訳の不思議

僕たちはこんな(風に)翻訳を読んできた(V)
小説に大事なのは礼儀正しさ――ジョン・チーヴァ―『巨大なラジオ/泳ぐ人』をめぐって
短篇小説のつくり方――グレイス・ペイリー『その日の後刻に』をめぐって

CLOSING SESSION 翻訳にプリンシプルはない

あとがき 村上春樹