2023/12/25 読了 管啓次郎「本と貝殻: 書評/読書論」 コトニ社

本と貝殻: 書評/読書論

著者 : 
  • コトニ社 (2023年6月16日発売)

 

f.2023/12/25
p.2023/9/14

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『本は読めないものだから心配するな』の著者による最新の、本にまつわる読書エッセイ。

本書は、稀代のエッセイストがいろいろな媒体に書きつづったさまざまな書評や読書論のなかからとくに厳選したテクストを集成したものです。読書の方法と書物への讃歌にあふれた本です。
日本文学最高の文章家のひとりである著者が、本とともに生きたいとのぞむ人たちへとどける、読書のための書物の実用論です。

本という〈物〉の不思議。
それは、この世のあらゆるものとつながっていること。
ヒトが集合的に経験したすべての記憶・知識・情動が流れこむ一冊一冊の本は、タイムマシン、そして意識の乗り物。
いまこそ本を大切にしよう。
私たちのもとにやって来て、そして去っていった無数の本たちに、心からの「ありがとう」を。

著者について
1958年生まれ。詩人、比較文学研究者。明治大学理工学部教授(批評理論)。同大学院理工学研究科〈総合芸術系〉教授。1980年代にリオタール『こどもたちに語るポストモダン』、マトゥラーナバレーラ『知恵の樹』の翻訳を発表(いずれものちに、ちくま学芸文庫)。以後、フランス語・スペイン語・英語からの翻訳者として活動すると同時に『コロンブスの犬』『狼が連れだって走る月』(いずれも河出文庫)などにまとめられる批評的紀行文・エッセーを執筆する。2011年、『斜線の旅』にて読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。2010年の第一詩集『Agend'Ars』(インスクリプト)以後、8冊の日本語詩集と一冊の英語詩集を刊行。20カ国以上の詩祭や大学で招待朗読をおこなってきた。2021年、多和田葉子ら14名による管啓次郎論を集めた論集『Wild Lines and Poetic Travels』(Lexington Books)が出版された。東日本大震災以後、小説家の古川日出男らと朗読劇『銀河鉄道の夜』を制作し、現在も活動をつづけている。