大江健三郎さんの本の読み方

2011年1月18日の朝日新聞(長野版)定義集(大江さんのシリーズ)から

▲ 新年の朝、本紙「ひと」欄の惹きつけられました。「究極の遅読」を続けた先生と生徒たちに感嘆し、共有された時間を羨望したものです。
(これは元灘中の国語の先生の話)
 私は「遅読」という言葉も「速読」という言葉も使いませんが、……

▲…それでもクセを矯正できず、再読する(rereadする)態勢を、具体的には、色鉛筆の線を引き黒い鉛筆の書き込みをしながら読み進み、ときを置いて読み直す習慣を身につけたのは、四十代になってからです。

▲ 昨年は書庫を縮小し、……

大江さんは色鉛筆の線を引きながら本を読む。