2023/1/25 読了  山極寿一 小川洋子 「ゴリラの森、言葉の海」 (新潮文庫)

2023/1/25 読了 

ゴリラの森、言葉の海 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2021年10月28日発売)

 

f.2023/1/25
p.2021/12/3

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『ゴリラの森、言葉の海』
ゴリラを知ることは、ヒトが何者なのかを自らを知ること……人間存在の心の森に静かに分け入る小説家小川洋子さんは、アフリカで野生のゴリラと暮らした霊長類学者山極寿一さんから、世界を見る新鮮な眼を感じます。京都大学理学部の山極研究室で、野生のサルとシカが生息する屋久島の原生林の中で、4回にわたる対話は現代への深い示唆に満ちています。
文庫版では、コロナ禍において、新たに小川洋子さんと山極寿一さんの「往復書簡」が掲載されます。

 

本 書 の 目 次

はじめに―――――小 川 洋 子

 

I ゴリラとヒトが分かち合う物語
河合隼雄先生が導いた「偶然」
二十六年ぶりに蘇った記憶
ゴリラも孤独をかみしめる
ゴリラの共感能力
高い社会性を有するゴリラたち
人間のオスはなぜハゲる
ゴリラと人間の文化的相似性
人間の言語の起源を探る
言語によらない共感を描く

 

II ゴリラの背中で語り合う
家族愛に必要なもの
人間は本来多産な種
思春期から現れる男女の違い
なぜゴリラは子を殺すのか
人間の暴力性の根源
言語・死者・共感から戦争が生まれた
敗者として進化した人類
子育てからコミュニケーションへ

 

III ゴリラとヒトの間で遊ぶ
ゴリラの同性愛を発見
遊びと性衝動
信頼関係を作る方法
時間が作り出すもの
父親の役割
愛という不思議な心
殺しの闇とは何か

 

IV 屋久島の原生林へ
[一日目]
アコウの木
森に分け入る
ガジュマルの樹の下で
衣食住の「衣」を考える
森の中の道
私が小説を書くときは……

[二日目]
屋久島高地の森で

おわりに―――――山極寿一

文庫特別収録 小川洋子⇔山極寿一
往復書簡―――あとがきに代えて