2023/6/26 読了 佐藤厚志「荒地の家族」(新潮2022/12月号)

佐藤厚志「荒地の家族」(新潮2022/12月号)

新潮2022年12月号

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第168回芥川賞受賞作!
あの災厄から十年余り、男はその地を彷徨いつづけた。
元の生活に戻りたいと人が言う時の「元」とはいつの時点か――。40歳の植木職人・坂井祐治は、災厄の二年後に妻を病気で喪い、仕事道具もさらわれ苦しい日々を過ごす。地元の友人も、くすぶった境遇には変わりない。誰もが何かを失い、元の生活には決して戻らない。仙台在住の書店員作家が描く、被災地に生きる人々の止むことのない渇きと痛み。