2021/1/17 読了 太田和彦「ひとり飲む、京都」 (新潮文庫)

2021/1/17 読了 太田和彦「ひとり飲む、京都」 (新潮文庫)

★5

 

f.2021/1/17
p.2016/4/6

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 内容紹介
至福のとき、この店に私が座っていることは誰も知らない――。日常の慌ただしさから身をかわし、京都に降り立つ。ホテルの居心地を整えたら逗留の始まりだ。朝は珈琲、昼はうどんや定食。そして夜はきりりとした居酒屋で旬の肴に舌鼓を打つ。日本酒と人情にほろ酔いになった頃、味わいあるバーに足を向ける。夏と冬、1週間ずつの都暮らし。男女共に楽しめる達人流・美酒滞在記。

 

著者について
グラフィックデザイナー。居酒屋研究家としても名高く、「いい人いい酒いい肴」をモットーに日々研鑽を積んでいる。近著に「居酒屋味酒覧 精選173」「今夜は家呑み」「ひとり旅ひとり酒」「自選ニッポン居酒屋紀行」他多数。 --このテキストは、単行本(ソフトカバー)版に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
太田/和彦
1946(昭和21)年生れ。資生堂宣伝制作室デザイナーを経てデザイン事務所設立。2001~08年東北芸術工科大学教授。本業のかたわら日本各地の居酒屋を訪ね、著作を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

2020/12/22 読了 東浩紀「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル 」(講談社文庫)

2020/12/22 読了 東浩紀「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル 」(講談社文庫)

★4
f.2020/12/21
p.2015/12/15

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民主主義は熟議を前提とする。しかし日本人は熟議が苦手と言われる。それならむしろ「空気」を技術的に可視化し、合意形成の基礎に据える新しい民主主義を構想できないか。ルソーの一般意志を大胆に翻案し、日本発の新しい政治を夢想して議論を招いた重要書。
文庫オリジナルとして政治学者・宇野重規氏との対論を収載。

高橋源一郎氏推薦――「民主主義」ということばは、危機の認識が広がる時、一斉に語られるようになる。現在もまた。この、ある意味で「手垢のついた」ことばを、東浩紀は、誰よりも深く、たったひとりで、原理にまで降り立って語った。時代に先立って準備されていた、この孤独な本は、いまこそ読まれなければならない。

 

著者について
東 浩紀
1971年生まれ。東京都出身。哲学者・作家。専門は現代思想表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン代表、同社発行『ゲンロン』編集主幹。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』『ゲーム的リアリズムの誕生』(以上、講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『弱いつながり』(幻冬舎)など多数。

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

2020/12/17 読了 川口喬一「小説の解釈戦略(ゲーム)―『嵐が丘』を読む」 (Fukutake Books)

2020/12/17 読了 川口喬一「小説の解釈戦略(ゲーム)―『嵐が丘』を読む」 (Fukutake Books)

 

★5
f.2020/12/17
p.1989/5/14

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  内容(「BOOK」データベースより)

文学作品にア・プリオリに埋めこまれた固有で、正しい「意味」や「テーマ」なるものは、そもそも存在しうるのか?作品を〈読む〉という行為は、そこに内包された正しいコードを解読することなのか?―「嵐が丘」と呼ばれる屋敷を舞台に繰り広げられるヒースクリフとキャサリンの激しくも狂おしい愛を描いた不朽の名作をテクストに、ロマン主義、ニュー・クリティシズム、精神分析マルクス主義フェミニズム構造主義ポスト構造主義などさまざまな〈読み〉の饗宴を通して文学批評の歴史を辿る、スリリングな戦略書。

2020/12/1 読了 唐木元「新しい文章力の教室」インプレス

2020/12/1 読了 

唐木元 

「新しい文章力の教室」

  

  

f.2020/12/1
p.2015/11/20
★3

目次

【はじめに】

【第1章】

◆書く前に準備する

書く前の準備で文章が決まる

01 良い文章とは完読される文章である
02 完読される文章、完食されるラーメン
03 文章は目に見えている部分だけではない
04 必要なものは主眼と骨子
05 悩まず書くために「プラモデル」を用意する
06 書きたいことのパーツを揃える
07 文章の主眼をセットする
08 文章の骨子を立てる
09 「構造シート」で整理する
10 トレーニングで上達する
11 話題は主眼に沿って取捨選択する
12 基本の構成は「サビ頭」
13 構造シートをもとに書き始める
14 書けなくなったら
15 作文の完成度はロングテール

[コラム] 速い・フラット・ファン目線がナタリーのポリシー


【第2章】

◆読み返して直す

「完読」を目指して文章を磨いていく

16 文章は意味・字面・語呂の3つの見地で読み返す
17 推敲の第一歩は重複チェック
18 文節レベルの重複を解消する
19 文末のバリエーションに気を配る
20 時制を混在させて推進力を出す
21 文型や段落単位の重複に注意する
22 主語と述語を意識しながら構造に還元して読む
23 単文・重文・複文を理解して係り受けを整理する
24 読点で区切る
25 ひとつの文で欲張らない
26 漢字とかなのバランスに注意する
27 本来の意味から離れた漢字はかなに開く
28 誤植の頻発ポイントでは事実確認を厳重に
29 修正したら必ず冒頭から読み返す

[コラム] 肩入れしない、批評しない。感想を書くのはユーザーの仕事


【第3章】

◆もっと明快に

読者の負担を取り除いてもっと伝わる文章にする

30 身も蓋もないくらいがちょうどいい
31 余計な単語を削ってみる
32 余計なことを言っていないか
33 「が」や「で」で文章をだらだらとつなげない
34 翻訳文体にご用心
35 濁し言葉を取る勇気を
36 伝聞表現は腰を弱くする
37 複雑な係り受けは適度に分割する
38 係り受けの距離を近づける
39 修飾語句は大きく長い順に
40 属性を問う主語は「こと」で受ける
41 受動と能動をはっきり意識する
42 おまとめ述語にご用心
43 情報を列挙するときは語句のレベルを合わせる
44 列挙の「と」「や」は最初に置く
45 並列の「たり」は省略しない
46 主語の「は」と「が」の使い分け
47 時間にまつわる言葉は「点」か「線」かに留意する

[コラム] 選り好みしない、全部やる。専門性は読者が見つけるもの


【第4章】

◆もっとスムーズに

読者に伝わる丁寧な文章にしていく

48 スピード感をコントロールする
49 体言止めは読者に負担を与える
50 行きすぎた名詞化はぶっきらぼうさを生む
51 指示語は最小限に
52 「今作」「当サイト」……指示語もどきにご用心
53 一般性のない言葉を説明抜きに使わない
54 わからないことはひと言でも書いてはいけない
55 「企画」「作品」……ボンヤリワードにご用心
56 「らしさ」「ならでは」には客観的根拠を添えること
57 トートロジーは子供っぽさを呼び込む
58 文頭一語目に続く読点は頭の悪そうな印象を与える
59 約物の使いすぎは下品さのもと
60 丸かっこの補足は慎み深さとともに
61 可能表現に頼らない
62 便利な「こと」「もの」は減らす努力を
63 なんとなくのつなぎ言葉を使わない

[コラム] ファンの気持ちに寄り添ってメディアを運営する


【第5章】

◆読んでもらう工夫

文章を伝える工夫は仕事の基本にも通じる

64 具体的なエピソードを書く
65 主観の押し付けは読者を白けさせる
66 人物名で始めると目を引きやすい
67 あえて閉じた言葉で読者との距離を縮める
68 名詞と呼応する動詞を選ぶとこなれ感が出る
69 数字を入れると具体性が増す
70 タイトルは切り口の提示から
71 記事単位の重複に注意する
72 インタビューの基本は「同意」と「深掘り」
73 感想文やレビューを書くには
74 長い文章を書くには
75 企画書を書くには
76 レイアウトの考え方
77 すべてのルールは絶対ではない

[コラム] 誰でも学べる「ナタリー文体」誕生の秘密

 

 

 

2020/11/30読了 会田誠『美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか 』(幻冬舎)

2020/11/30読了 会田誠『美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか 』(幻冬舎

 

f.2020/11/30
p.2012/12/20
★4
 

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 天才の頭の中はどうなっている! ? アートって何? アートの最前線とは? 読みはじめたら止まらない名エッセイ集。

よしもとばななさんが「とにかく信じられないくらい文章がうまい。ほれぼれしちゃう」と評す名文の数々。「北京でCM俳優をやった件」、「僕のみみっちい『ユリイカ! 』」、「北京で憂国」、「公開制作はもうイヤだ! 」、「俺様ファッション全史」、「僕の死に方」、「ダーガーになれなかった/ならずにすんだ僕」、「藤田嗣治さんについて」、「国際人はそんなに偉いのか」などなど、天才の日常から語られるアートの最前線。日本のアートが根源的に抱えている問題、作品と同じ社会通念に対する強烈なアンチテーゼが万華鏡のように語られ、読みはじめたら止まらない面白さ! ! ほとんどの頁に著者本人の書き込み、落書きが入っている前代未聞のエッセイ集です。

 

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
天才の頭の中はどうなっている!?アーティストの日常から語られるアートの最前線、日本のアートが根源的に抱えている問題、社会通念に対する強烈なアンチテーゼなどが万華鏡のように語られ、読みはじめたら止まらない、名文の誉れ高いエッセイ集!この本自体が作品です。

著者について
会田/誠
1965年10月4日新潟県生まれ。1991年東京藝術大学大学院美術研究科修了。村上隆奈良美智と並ぶもっとも注目される現代美術家ミヅマアートギャラリーでの個展を中心に国内外の展覧会に多数参加。

著書に「カリコリせんと生まれけむ」(小社)など。
 (「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

ページ下部に蛍光ピンクで落書きが入っている。

造本としてもおもしろい。 

2020/11/18 読了 みみずくは黄昏に飛びたつ: 川上未映子 訊く/村上春樹 語る (新潮文庫)

2020/11/18 読了 みみずくは黄昏に飛びたつ: 川上未映子 訊く/村上春樹 語る (新潮文庫)

f.2020/11/18
P.2020/1/22
★5

amazon引用

 

内容(「BOOK」データベースより)

ようこそ、村上さんの井戸へ―川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと…。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川上/未映子
1976(昭和51)年、大阪府生れ。2007(平成19)年、デビュー小説『わたくし率 イン 歯ー、または世界』が第137回芥川賞候補に。同年第1回坪内逍遙大賞奨励賞受賞、’08年『乳と卵』で第138回芥川賞受賞。『ヘヴン』(芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞)、短編集『愛の夢とか』(谷崎潤一郎賞)、『あこがれ』(渡辺淳一賞)など著書多数。長編小説『夏物語』(毎日出版文化賞)は世界10数か国で翻訳出版の予定

村上/春樹
1949(昭和24)年、京都市生れ。早稲田大学第一文学部卒業。’79年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『1Q84』(毎日出版文化賞)などがある。短編小説集、エッセイ集、紀行文などの他、翻訳書も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

追記

目次
はじめに 川上未映子
第一章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない
朗読会の思い出/「語りかけ」の変化/キャビネットの存在/「人称」をめぐって/登場人物、囚われない魂たち/本当のリアリティは、リアリティを超えたもの/物語を「くぐらせる」/文章のリズム、書き直すということ/村上春樹の驚くべき「率直さ」/中上健次の思い出/「頭が沸騰」していいる時間/自分にしかできないことを追求する/本との出会いから始まった奇跡/ゆくゆくはジャズ・クラブを……
第二章 地下二階で起きていること
タイトルと人称はどのように決まる?/「悪」の形が変わったような気がする/地下へ降りていくことの危うさ/それが僕の洞窟スタイルだから/僕は芸術家タイプではありません/ノープランで小説を書き上げるためには/みみずくと作家のキャビネット/水先案内人は三十代半ばがいい/信用取引、時間を味方につけること/地下一階の「クヨクヨ室」問題/「渥美清と寅さん」では困りますからね/免色さんに残された謎/僕のイデアはそれとは無関係です/スピリチュアリストと小説家との違い/ポジティブな終結でありたい/書くことで村上さん自身は変化しますか?
第三章 眠れない夜は、太った郵便配達人と同じくらい珍しい
文章さえ変わり続けていけば、恐れることはない/『ノルウェイの森』幻のシナリオ/本当に求めているのは、男性なんじゃないのかな/文章を書くことで、自分を知るということ/読者を眠らせないための、たった二つのコツ/生き方を教えるのは難しい、書き方も同じ/文体は心の窓である/手を引いて、どこかへ導いてくれる存在/女性が性的な役割を担わされ過ぎていないか/こんな女の人、いままで読んだことがない/地下に潜んでいる、僕の影に触れる瞬間
第四章 たとえ紙がなくなっても、人は語り継ぐ
日記は残さず、数字は記録する/まずは適当に書き飛ばせばいい/新しい一人称の世界が始まったのかな/昔書いた本は、古くて読み返せない/スプリングスティーンの自問のように/僕はインダストリーズの生産担当に過ぎない/死んだらどうなると思いますか/言葉が一人歩きしているものだから/本物の牡蠣フライよりそそりたい/善き物語は、遥か昔の洞窟の中に繋がっている
インタビューを終えて 村上春樹
付録 文庫版のためのちょっと長い対談
濃厚すぎる二年間ですね/ガラパゴスとか、パリとか、村上RADIOとか/翻訳のこと、「父親」についてのメモワール/父親のことはいつか書かなきゃいけないと思っていた/文章というツールについて/「待つのが仕事だから」と言ってみたいけれど/帰って来られた猫と帰って来られなかった猫、内臓の中の石/インタビューの最後に

 

 

2020/11/16読了 菊地秀行「四季舞い (祥伝社文庫)」

2020/11/16読了 菊地秀行「四季舞い (祥伝社文庫)」

 

f.2020/11/16
p.2000/11/20
★2

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 季節ごとに、違う街で違う男と生きる謎の女、綾乃。旅行ライターの矢萩冬樹彦は、ついに彼女を見つけた。尾行の末、彼女が日本画壇の重鎮・南郷の愛人に納まっていることを掴んだ冬樹彦は、それをネタに脅し、念願の一夜を迎えるが…。晩秋の京都で、厳冬の函館で、濃密に繰り広げられる男と女の嵐のような性愛をミステリアスに描き切る傑作恋愛小説。

 傑作???