「知」のソフトウェア (講談社現代新書)
- 講談社 (1984年3月19日発売)
f,2023/4/13
P.1984/3/20?- from amazon site
●雑念を捨て去り、ひたすら精神を集中せよ。
●読む価値のないものは読むな。
●無意識の巨大な潜在能力を活用せよ。
●ことさらにレトリックを弄するな。
●オリジナル情報にできるだけ近づけ……。新聞・雑誌・書物から個人や組織にいたるまで、多様なメディアが発信する膨大な情報を、いかに収集・整理・活用するか。情報の真偽を吟味・加工し、ゆたかな知的生産を行うには、何が必要か。ジャーナリズムの最前線で活躍をつづける著者が、体験から編みだした考え方と技法の数々を公開する。
情報の意味を読む。──コンピュータは自分が処理する情報の意味を知っている必要はない。インプットされた情報を数値化し、それを与えられた演算法則に従って計算し、その結果をアウトプットする。インプットされる情報とアウトプットされる情報の意味は、人間が解読するが、両者の間のプロセスは、意味抜きの演算である。それに対して、人間という情報系では、情報は常に意味付きでなければならない。人間の思考は意味と切り離すことができない。従って、インプット能力は、目や耳の生理的情報受容能力以上に、情報の意味を理解していく能力に左右されることになる。──本書より
著者について
1940年長崎県に生まれる。1964年、東京大学仏文科卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」記者となるが、66年に退社し、東大哲学科に再入学。その後、フリーのジャーナリストとして、幅広い執筆活動を展開。「田中角栄研究」は、田中内閣崩壊のきっかけとなる。
著書に『中核VS革マル』『日本共産党の研究』──講談社、『宇宙からの帰還』『脳死』──中央公論社、『サル学の現在』──平凡社、『臨死体験』(上下)『精神と物質』──文藝春秋──など多数。