2023/6/17 読了 池澤夏樹「きみのためのバラ」 (新潮文庫)

きみのためのバラ (新潮文庫)

著者 : 
  • 新潮社 (2010年8月28日発売)
  • きみのためのバラ (新潮文庫)

  • f.2023/6/17
    p.2010/8/30
  • from amazon site

    予約ミスで足止めされた空港の空白時間、唱えると人間の攻撃欲がたちまち萎える不思議なことば、中米をさすらう若者をとらえた少女のまなざしの温もり。微かな不安と苛立ちがとめどなく広がるこの世界で、未知への憧れと、確かな絆を信じる人人だけに、奇跡の瞬間はひっそり訪れる。沖縄、バリ、ヘルシンキ、そして。深々とした読後の余韻に心を解き放ちたくなる8つの場所の物語。

     

    内容(「BOOK」データベースより)
    ヘルシンキミュンヘン、メキシコ、バリ、アマゾナス、沖縄…世界の片隅でひっそりと起こる贈り物のような出会いと避けがたい別れ―。遠く離れて暮らす幼い娘と年に一度旅をする父親。憑かれたように求めあった年上の女医と青年の奇妙な十夜。駅のホームでトランクに腰かけていた黒い瞳の美少女。そして二度と会うことのない彼女のための、一輪のバラ。人生の一瞬が永遠に変わる恩寵のようなひとときを刻みつけた、美しい八つの物語。

     

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    池澤/夏樹
    1945(昭和20)年、北海道生れ。埼玉大学理工学部物理学科中退。ギリシア詩、現代アメリカ文学を翻訳する一方で詩集を発表。’88年「スティル・ライフ」で芥川賞を、’92(平成4)年『母なる自然のおっぱい』で読売文学賞を、’93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)