2020/2/26 読了 「最前線の映画」を読む 町山智浩 (インターナショナル新書)

2020/2/26 読了 『「最前線の映画」を読む』 町山智浩(インターナショナル新書)

 ★4

 Amazon引用

映画を観れば「世界の今」が分かる!
アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国の「最前線の映画」を鋭く解剖――「町山映画塾」、ますます絶好調!

《著者の言葉》
本書は、ここ二年ほどの間に公開された映画作品について、筆者なりの解説を加えたものです。
特に、映画を観た時、多くの観客が疑問に思うだろう点、最初は自分にもわからなかった点について、何らかの答えを見つけようとしました。それはこんな疑問です。

ラ・ラ・ランド』の二人はなぜ、別れなければいけないのか?
ダンケルク』にはなぜ、三機しか戦闘機が出てこないのか?
サウルの息子』はなぜ、背景がピンボケでスクリーンが小さいのか?
『LOGAN/ローガン』の最後にウルヴァリンが言った「あれってこんな感じなんだ」の「あれ」とは何か?
『メッセージ』のヒロインはなぜ、若くして死別すると知っていながら娘を産んだのか?
ベイビー・ドライバー』はなぜ、ベイビーと自称しているのか?
エイリアン:コヴェナント』のアンドロイドはなぜ、ワーグナーを弾くのか?
ブレードランナー2049』のテストで聞かれる「白く高い噴水」とは何か?
『セールスマン』の主人公はなぜ、イランで『セールスマンの死』を上演するのか?

答えは映画の中に隠されている場合もあります。何度も観るうちに、登場人物のちょっとしたしぐさ、表情、セリフ、読んでいる本、流れる歌などに謎を解く鍵があります。
映画の外、監督のインタビューや、過去の作品、時代や社会状況などを調べなければわからないこともあります。ドストエフスキーなどの著作が補助線になって謎が解ける場合もあります。
それを探っていくのは本当に面白い作業です。あ、これだったのか! と思わず声が出そうになることもあります。それが快感で映画評論家をやっているわけです。
もちろん、映画はクイズでもテストでもありませんから、答えは一つではありません。ただ、映画鑑賞の助けとして楽しんでいただけると幸いです。(「はじめに」より)

《本書で登場する映画》
ワンダーウーマンエイリアン:コヴェナントブレードランナー2049◆セールスマン◆マンチェスター・バイ・ザ・シー哭声/コクソン◆イット・フォローズ◆ドント・ブリーズシンクロナイズドモンスターラ・ラ・ランドダンケルクサウルの息子LOGAN/ローガン◆メッセージ◆ベイビー・ドライバー……全20作品!

《著者略歴》
町山 智浩(まちやま ともひろ)
映画評論家。ジャーナリスト。1962年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。「宝島」「別冊宝島」などの編集を経て、95年に雑誌「映画秘宝」(洋泉社)を創刊。その後、アメリカに移住。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。TBSラジオ「たまむすび」、BS朝日町山智浩アメリカのいまを知るTV」レギュラー。